「猫の水皿におもちゃが沈んでる…」
「気づくと猫がおもちゃを水に入れてしまう」
そんな猫の困った行動に悩んでいませんか?せっかく買ったおもちゃがびしょ濡れになったり、水が汚れて飲めなくなったりと、放っておくと衛生的にも不安が残りますよね。
実は、猫が自らおもちゃを水に入れる行動には、本能や感情が大きく関係しています。叱ってやめさせる前に、その“理由”を知ることが大切です。
この記事では、猫がなぜそんな行動を取るのか、その背景にある猫の心理や本能を解説しながら、実践できる対策方法を紹介します。猫とより快適に暮らすために、まずは行動の意味を知るところから始めましょう。
※2025年4月24日時点の情報です。
なぜ猫はおもちゃを水に入れるのか?4つの主な理由
猫がおもちゃを水に入れる行動には、いくつかの心理的・本能的な理由があります。人間には理解しにくいこの不思議な行動も、猫なりの意味や目的があるのです。
狩猟本能の名残
猫はおもちゃを獲物に見立てて狩ったあと、自分のテリトリーに持ち帰るという本能的な行動を取ることがあります。水皿を比較的静かで落ち着ける自分の縄張りと感じて、獲物だと思っているおもちゃを水皿に入れているのかもしれません。また、獲物を捕まえた際に後で食べる餌を水につけておいてとどめを刺すといった行動に出ることがあります。そのため、小さいボールやネズミのおもちゃを獲物として認識して、後に取っておいているのかもしれません。
おもちゃを子猫に見立てている
猫は子猫を食事場所に連れていく習性があり、これはオス猫メス猫ともに見られる行動です。そのため、おもちゃを子猫に見立てて、食事場所に運んでいるケースがあります。
水遊びを楽しんでいる
水が苦手なイメージのある猫ですが、実は水をチョンと触って遊ぶのが好きな子もいます。水の中で動くおもちゃは、猫にとってとても魅力的な「動くターゲット」なのかもしれません。
飼い主の気を引きたい
猫は自分の行動によって飼い主の注意を引けることを学びます。過去におもちゃを水に入れるたびに声をかけたり片付けたりしていると、「構ってもらえる方法」として覚えてしまい、繰り返すことがあります。
おもちゃを水に入れないようにするための対策
猫がおもちゃを水に入れる理由を理解したうえで対策をとることが、無理なく行動を改善する第一歩です。以下では、各理由に対応した具体的な工夫を紹介します。
「狩猟本能の名残」に対する対策:おもちゃの保管場所と種類を工夫する
猫が「獲物を安全な場所に持ち帰る」本能を発揮している場合、水皿周辺におもちゃを置かないようにしましょう。また、ネズミ型や小さなぬいぐるみなど「獲物っぽい」おもちゃを控え、動きの少ない知育玩具などに変えるのも有効です。
「子猫に見立てている」場合の対策:運搬しやすいおもちゃを制限する
おもちゃを子猫として扱う行動は、布製や小型で軽いものほど起こりやすいです。水場に運べないようなサイズや素材のものに切り替えると、持ち運びの頻度を減らせる可能性があります。
「水遊びが好き」な猫には専用スペースを用意
水に興味がある子には、あえて水遊びを許容する場所を設けるのもひとつの方法です。洗面台や浅めの容器などに、濡れても問題ないプラスチック製のおもちゃを浮かべて遊ばせると、「水遊びはここでするもの」と認識するようになる場合があります。
「飼い主の気を引きたい」場合の対策:反応を変えてみる
猫は飼い主の反応を見て学習します。おもちゃを水に入れたときに声をかけたり片付けたりしていると、「注目を集められる」と認識してしまうことがあります。あまり構いすぎずに無視したり、淡々と片付けたりして、構うのは他の場面で行うようにしましょう。
おもちゃを水に入れてしまう時におすすめの猫用おもちゃ4選
ここからは、おもちゃを水に入れてしまう猫ちゃんにおすすめの、咥えて持ち運びができないおもちゃや、シリコン製の知育玩具を紹介します。是非参考にしてみてください。
咥えて持ち運びできないおもちゃ3選
「キャティーマン にゃんこのでるでる自飯器」は、遊びながら食事ができる知育タイプの猫用自動給餌器です。中にカリカリを入れて転がすことで、猫が自分でごはん狩りのようにゲットできる設計です。食べすぎ防止にもつながり、運動不足やストレス対策にもぴったりです。好奇心旺盛な猫ちゃんにぴったりで、お留守番中でも退屈せず、健康的に食事の時間を楽しめます。
テレビや雑誌「猫びより」でも紹介された話題の猫おもちゃ「ずぼら猫じゃらし」は、忙しいママでも手間なく愛猫と遊べる工夫がいっぱいです。獣医師監修のもと開発されており、羽毛が使われているので自然な羽の動きが猫の本能をくすぐり、しっかり運動不足を解消できます。飼い主が足にベルトを付けて歩くだけで猫の興味を引きますし、キャットタワーや扇風機の首振り機能を使って遊ばせることもできます。室内飼いでも活発に遊べるので、ストレス軽減や肥満予防にもおすすめです。
猫壱の「バリバリパッドコロコロボール(サークル)」は、爪とぎとボール遊びが一体になった欲張りな猫用おもちゃです。円形のダンボール爪とぎの外側には、くるくる転がるカラフルなボールが入っており、猫の好奇心を刺激して、留守番などのひとり遊びにも活躍します。ストレス発散・運動不足解消・家具の傷予防と三拍子そろった優秀アイテムで、猫とのおうち時間がもっと楽しくなります。
おすすめのシリコン製知育玩具
「魚型おやつボール」は、噛んで遊べるだけでなく、おやつを押し出して遊ぶ機能と、早食い防止も兼ね備えた万能おもちゃ。魚型のかわいいデザインで、お手持ちのまたたびボールなどを入れて遊ぶこともできます。シリコン製なので怪我につながる心配もなく、猫が水に入れた後も丸洗いできるのでラクラクお手入れができるので、水皿におもちゃを入れてしまう猫におすすめです。
行動が改善しない場合に考えられる問題とその対処
おもちゃの種類を変えたり、水場との距離を取ったりと対策をしても、猫がおもちゃを水に入れる行動が続く場合、別の問題が隠れている可能性があります。次のようなケースが考えられるため、注意深く猫の様子を観察してみましょう。
ストレスや不安による行動の可能性
環境の変化や刺激不足などにより、猫が強いストレスを感じていると、特定の行動を繰り返すことがあります。おもちゃを水に入れる行動もその一例で、気持ちを落ち着けようとしていたり、自分の居場所を主張していたりする可能性があります。猫が安心できる静かなスペースを確保し、生活リズムを安定させることが大切です。

認知症や加齢による行動変化
高齢の猫では、加齢に伴う認知機能の低下が原因で、突発的な行動が増えることがあります。水に入れる対象が増えたり、時間帯に関係なく繰り返されるようであれば、認知症の兆候を疑ってみてもいいかもしれません。他の異変(トイレの失敗、夜鳴きなど)がないかも併せて確認しましょう。
獣医師に相談すべきサイン
- おもちゃ以外の異物も水に入れるようになった
- 突然始まり、日を追うごとに頻度が増している
- 食欲や活動量にも明らかな変化がある
- 他の異常行動(グルーミング過多、粗相など)も同時に出ている
こうした様子が見られる場合は、病気や心の不調が背景にある可能性があります。気になるときには早めに獣医師に相談し、適切なアドバイスを受けることで、問題の深刻化を防ぐことができます。
まとめ:猫の気持ちを理解してストレスなく対策を
猫がおもちゃを水に入れる行動は、飼い主にとっては「困ったクセ」に見えるかもしれませんが、その背景には本能や愛情表現、好奇心、あるいはちょっとした寂しさが隠れていることがあります。いたずらや問題行動として一方的に捉えるのではなく、「なぜその行動をするのか?」という視点で見つめ直してみることが大切です。
今回ご紹介したように、行動の理由に合わせておもちゃや水入れの置き方を工夫したり、猫が満足できる遊び時間を確保したりするだけでも、習慣的な行動が徐々に減っていくことがあります。特に、飼い主の反応を学習して繰り返しているケースでは、「無反応で片付ける」だけでも効果が期待できるでしょう。
それでも改善が見られない場合は、ストレスや加齢による認知機能の変化などが背景にあるかもしれません。日々の変化をよく観察し、必要に応じて獣医師に相談することが、猫の健康を守る第一歩です。
猫との暮らしは、思いもよらない行動との付き合いの連続です。だからこそ、「どうして?」と思ったときこそ、猫との信頼関係を深めるチャンス。猫の気持ちに寄り添いながら、できることから少しずつ対策を始めてみましょう。
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参考文献
@DIME(アットダイム).“猫が自分の水皿の中におもちゃを入れたがるのはなぜ?”.https://dime.jp/genre/371358/(参照 2025-04-24)
Hills’.“猫の認知症の症状とは?よく見られる7つの変化とケアについて”.https://www.hills.co.jp/cat-care/healthcare/cat-dementia-in-seniors(参照 2025-04-24)