「犬の散歩を涼しくするにはどうしたらいいですか?」
「暑すぎる日に犬の散歩をするにはどうしたらいいですか?」
夏の散歩中、犬が急に立ち止まったり、ぐったりしてしまった経験はありませんか?
犬は人間よりも暑さに弱く、体温を自力で調整するのが苦手です。特に夏の散歩は、タイミングや装備によっては命に関わるリスクもあります。
この記事では、犬の熱中症リスクを防ぎつつ、快適に散歩できる暑さ対策グッズを紹介し、散歩時に気をつけるポイントや散歩前後の工夫まで、実用的な内容に絞って解説します。この夏、ぜひ参考にしてみてください。
※2025年7月1日時点の情報です。
暑さが犬に与える影響と夏の散歩で注意すべきこと
夏の高温多湿な環境は、犬にとって想像以上に過酷です。体温調節がうまくできない犬は、わずかな油断で熱中症に陥ることがあります。とくに日差しの強い日のアスファルトや、風通しの悪い道では注意が必要です。ここでは、暑さが犬に与える影響と、夏の散歩中に避けるべき条件について解説します。
犬は汗をかけない動物|体温調節の仕組みを理解しよう
犬は人間のように全身で汗をかきません。汗腺がほとんど足の裏にしかなく、体温調節は主に「パンティング(口呼吸)」に頼っています。つまり、外気が高温だとパンティングの効果が薄れ、体内に熱がこもりやすくなります。体温が上がると、元気がなくなる、呼吸が荒くなる、よだれが増えるといった症状が見られるようになります。
アスファルトの熱や直射日光は熱中症の原因に
夏場のアスファルトは、気温以上に高温になり、犬の足裏をやけどさせる原因になります。また、地面に近い位置を歩く犬は、人間以上に強く照り返しを受けます。外出前には手で地面を触り、熱くないか確認することが重要です。日陰のない場所での散歩や、日中の外出は極力避けましょう。とくに短頭種(パグ、フレンチブルドッグなど)やシニア犬は、熱中症のリスクが高いため、暑い時間帯の外出は極力避けましょう。
散歩時の暑さ対策の基本|時間・コース・頻度の工夫
夏の暑さを乗り切るためには、グッズだけでなく、散歩のタイミングやコース選びの工夫も欠かせません。間違った時間帯に散歩をしてしまうと、体に負担がかかり、熱中症のリスクを高めてしまいます。ここでは、毎日の散歩を安全に続けるために知っておきたい基本的な工夫を紹介します。
散歩に適した時間帯は「早朝」か「日没後」
夏場の散歩は、日の出前の早朝か、日没後の時間帯に行うのが理想的です。気温が上がる前の朝5~7時、もしくは陽が落ちて路面温度が下がった19時以降がおすすめです。日没後すぐは、地面の温度がなかなかさがらないので、日没後しばらくたってからがのぞましいです。日中は気温が高いだけでなく、アスファルトも熱を蓄えているため、犬の足裏がやけどする危険があります。
散歩コースは日陰や芝生を優先的に選ぶ
直射日光を避けられるコースを選ぶことで、犬の体温上昇を抑えることができます。樹木が多い公園や緑地、芝生の広場などは地面の熱も少なく、快適に歩けます。普段のコースが住宅街のアスファルト中心であれば、休日だけでも日陰の多い場所へ移動するのがおすすめです。
夏は散歩の「時間短縮」と「回数分割」も有効
気温が高い日は、1回の散歩を短めにして、朝夕の2回に分ける方法も効果的です。運動不足を防ぎつつ、犬の体への負担も軽減できます。外での排泄が習慣化している場合は、短時間でもこまめに連れ出すことで体調を安定させられます。
犬の暑さ対策に役立つ散歩グッズ6選
夏の散歩を少しでも快適にするためには、暑さ対策グッズの活用が効果的です。ここでは、熱を遮る・放熱する・水分補給を助けるといった観点からアイテムを紹介します。ただし、長時間の装着や冷えすぎによる体調悪化にも注意が必要です。使用前に必ず製品の使用方法を確認し、犬の様子を観察しながら利用してください。
サイズ:M、L、XL、2XL
素材:ポリエステル
2025年版のFRENCH FRENCHの「クールネック」は、首元を効率的に冷やすアルミ仕様の保冷剤を採用しています。多層構造と防水加工によって、水濡れによる不快感を防げるのが特徴です。リード穴付きで、小型犬から大型犬までサイズ展開も豊富です。おしゃれな牛柄などデザイン性も高く、実用性と見た目の両立が図れます。
サイズ:XS、S、M、L
PAFHLのクールネックは、国産の保冷剤がセットされた首冷却バンドです。適度なひんやり感で犬の首元を包み、熱がこもるのを防ぎます。繰り返し使える保冷剤付きで、外出前に凍らせておくだけで簡単に使用可能。和柄を取り入れた布地は通気性もよく、見た目にも涼しさを感じさせます。
サイズ:XS、SS、S、M、L、LL
素材:熱可塑性ポリウレタン
「SUO for dogs 28°ICE クールリング」は、28℃以下で自然凍結するPCM素材を使用しており、冷凍庫を使わなくても冷却が可能です。冷えすぎない適温をキープできるため、犬の首に直接当てても負担が少なく、安全に使用できます。約1時間の持続時間があり、散歩や移動時に便利なアイテムです。
サイズ:容量:330ml、550ml
素材:プラスチック、ペットボトル
INULABOの「ペット ウォーターボトル」は、ボタンを押すだけで水が出て、そのまま受け皿になる設計です。飲み残した水は再吸収できる構造になっており、無駄がありません。550mlの容量で、飲み口が広いので、大型犬でも多頭飼いでも使いやすいのが魅力です。散歩中の水分補給をスムーズに行えます。
マルカンの「COOLお散歩ベスト」は、水に濡らして着せることで冷却効果を得られるウェアタイプのアイテムです。ベスト全体がメッシュ素材で通気性がよく、体を包むように冷やすため、熱がこもりやすい胴体部の冷却に効果的。乾燥してしまうと熱気がこもってしまうので完全に水気がなくならないように、水気は絞る程度にして着用してください。
素材:ポリエステル
PetGroundの夏用ロンパースは、濡らして着せることで冷却効果が得られる冷感メッシュ素材を使用しています。UVカット機能も備えており、紫外線対策としても有効です。伸縮性があるため動きを妨げず、散歩時の快適性を保てます。虫よけ効果があるのも夏場の外出にうれしいポイントです。
散歩前後にやっておきたい暑さ対策|体調チェックと冷却ケアのポイント
暑い日の散歩では、外出中だけでなく出発前や帰宅後のケアも非常に重要です。事前のコンディション確認や帰宅後のクールダウンを怠ると、気づかないうちに体調を崩してしまうことがあります。ここでは、散歩前後に飼い主ができる対策を具体的に紹介します。
散歩前は体調チェックと水分補給を忘れずに
出発前には、犬の呼吸の速さや元気の有無を確認しましょう。呼吸が浅く早い、ぐったりしている、食欲がないといった場合は無理に散歩に出ないことが大切です。また、事前に少量の水を飲ませることで、脱水症状の予防になります。冷感グッズを装着する場合も、室内で涼しい状態で準備を整えてから出発しましょう。
散歩後はクールダウンと肉球のチェックを
帰宅後は、体が熱をもっているため、涼しい場所でしばらく安静にさせます。クールマットや濡れタオルを使って、脇の下や内股など太い血管のある部位を冷やすと効率的です。また、アスファルトの熱で肉球をやけどしていないか、赤くなっていないかを確認しましょう。必要があれば、犬用保湿クリームでケアをしておくと安心です。

まとめ|夏の散歩を安全に楽しむために欠かせない暑さ対策を
夏の散歩は犬にとって刺激的で大切な時間ですが、暑さによる体調不良や熱中症には細心の注意が必要です。気温やアスファルトの熱、直射日光などのリスクを理解し、適切な時間帯やコース選び、冷感グッズの活用を意識しましょう。
また、出発前の体調チェックや帰宅後のクールダウンも重要なポイントです。犬の様子をよく観察しながら、日々の散歩に無理のない暑さ対策を取り入れることで、夏の外出も安全に過ごせます。
この記事で紹介したグッズや工夫を参考に、愛犬との夏の散歩時間をより快適に楽しんでください。
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▼参考文献
All Animal Hospital Group.“犬と猫の体温調節はどのように行われているか知っていますか?”.https://www.wizoo.co.jp/infomation/disease/2023/8796/(参照 2025-07-01)
熱中症ゼロへ.“犬や猫を飼っている人”.https://www.netsuzero.jp/learning/le09(参照 2025-07-01)
いぬのきもち WEB MAGAZINE.“散歩中の熱中症対策「犬のひんやりグッズ」の使い方と注意点を獣医師に聞いた”.https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=162213(参照 2025-07-01)
compet.“愛犬のお出かけ時の
「暑さ・寒さ対策」はどうしていますか?”.https://compet.jp/reading/advice/post04.html(参照 2025-07-01)