「ハムスターのケージはどうやって洗えばいいですか?」
「ハムスターのケージの掃除の頻度は?」
ハムスターを飼っているとこのような疑問をかかえるかたもいるのではないでしょうか。
愛らしいハムスターを健康に長く飼うためには、適切なケージのお手入れが欠かせません。清潔な環境を保つことで、ハムスターの健康を維持し、快適な生活を送れます。
この記事では、ハムスターのケージ掃除の頻度やコツ、必要なものなどを詳しく解説します。初めてハムスターを飼う方も、すでに飼っている方も、ぜひ参考にしてください。
※2025年6月13日時点の情報です。
ハムスターのケージ掃除頻度とやり方
ハムスターケージの掃除に正しい頻度ややり方はあるのでしょうか。ハムスターのケージ掃除は、日常的な部分掃除から大掃除まで、適切な頻度で行うことが大切です。ハムスターにストレスを与えずに、清潔な環境を保つための掃除方法を見ていきましょう。
最初は飼い始めてから1か月後
ハムスターを飼い始めて最初の1か月は掃除をしなくて大丈夫です。ハムスターはニオイで縄張りを確認します。そのため、1か月ほどは掃除をせずにハムスターのニオイがケージに定着してから掃除を始めましょう。
日常的なお手入れ(毎日)
毎日の簡単なお手入れは、ハムスターの健康を維持するためにとても重要です。毎日のお手入れで行うべきことは主に以下の3つです。
1.餌入れの掃除
餌入れには、ハムスターの唾液や食べカスがつきやすく、雑菌が繁殖しやすい場所です。毎日、食べ残しを捨て、水洗いしましょう。ハムスターは水に濡れることを嫌うため、餌入れはしっかりと水気を拭き取ってから新しい餌を入れてください。
2.給水器のお手入れ
給水器は、特に先端部分が雑菌の温床になりやすいです。毎日、水を新鮮なものに交換し、ボトルをよくすすいでください。2〜3日に1回は、金属パイプの中もブラシで洗浄するとより清潔を保てます。ブラシは100円ショップで売っているペットボトル用やストロー用のもので十分です。
3.トイレの掃除
トイレに使われている砂は、尿で濡れた部分を取り除き、新しい砂に交換します。ただし、すべての砂を新しくするのではなく、一部古い砂を残しておくことがポイントです。ハムスターは縄張り意識が強いため、自分の匂いがついた砂が残っていることで、「ここがトイレ」と認識します。
また、トイレ以外で排泄してしまう場合、尿のニオイがついたものをトイレの中に入れると、トイレを覚えてくれるようになります。
定期的なお手入れ(週2~3回)
週に2〜3回程度行うべきお手入れも存在します。これらは日常的なお手入れよりも少し時間をかけて行います。
1.床材の一部交換
床材は、特に汚れが目立つ場所(巣箱の下、ケージの四隅、トイレ周辺)を中心に交換します。すべての床材を交換するのではなく、汚れた部分だけを取り除き、清潔な新しい床材に入れ替えます。床材を一部残しておくことで、ハムスターが自分の匂いを感じられ、過ごしやすい環境を作れます。
2.ケージ底面・側面の拭き掃除
床材を取り除いた際に、ケージの底面が見えます。このタイミングで、ケージの底や側面に付着した食べカスなどの汚れは、ティッシュや小さなほうき・ちりとりで取り除きましょう。専用のスプレーやシートではより効果的に汚れを拭き取ることができます。
3.回し車の掃除
回し車は、ハムスターがよく使う遊具の一つです。汗や尿が付着していることが多いので、定期的に水洗いすることをおすすめします。洗った後は水気が残らないように乾かしてから戻しましょう。
全体的な大掃除(月1回または季節ごと)
月に1回程度、またはシーズンごとにケージ全体の大掃除を行いましょう。特に湿気が多い梅雨時期や夏場は、月に1回の頻度で行うことをおすすめします。冬場は3か月に1回程度で構いません。
1.ケージの丸洗い
大掃除を行う際には、まずハムスターを別の安全な場所に移動させます。専用のサークルやキャリーケースなどがいいでしょう。その後、ケージ内のすべてのアイテムを取り出し、ケージを水洗いします。汚れがひどい場合は、中性洗剤や小動物専用の洗剤を使用して洗浄してもよいでしょう。
2.設備の洗浄と殺菌
餌入れ、給水器、回し車、トイレなどすべての設備を取り外し、中性洗剤などを使って洗います。スポンジやブラシを使って汚れをしっかり落としましょう。アルコールで除菌や、耐熱の物であれば、80°以上のお湯に15分つけて煮沸消毒するのもおすすめです。洗浄後、完全に乾かし、可能であれば日光消毒も行うとより効果的です。
3.床材の総入れ替え
大掃除の際には、床材をすべて新しいものに交換しましょう。ただし、一部古い床材を残しておいて、新しい床材と混ぜて使うことで、ハムスターのストレスを軽減することができます。特に巣箱周辺に古い床材を戻すと、ハムスターが安心できるでしょう。
注意点
掃除をした後はハムスターのニオイが薄くなってしまっているので、遊具やトイレの配置は掃除前と同じ位置にしてあげましょう。また、ハムスターはニオイで縄張りをはんだんするので、きれいにしすぎて完全にニオイをなくしてしまうと、かえってストレスになってしまいます。ニオイを落としていくというよりも、汚れを落としていくイメージで掃除しましょう。
ハムスターのケージの掃除に必要なもの
ハムスターのケージを効果的に掃除するためには、いくつかの道具や材料が必要です。適切な道具を揃えることで、掃除がスムーズになり、ハムスターにとっても快適な環境を維持できます。
床材関連
床材はハムスターの生活の基盤となり、定期的に汚れた部分を新しい床材に取り替える必要があります。適切な床材を選ぶことで、ケージ内の衛生状態を保ち、ハムスターの健康を守ることができます。さまざまな素材があるため、ハムスターや季節にあわせて選ぶようにしましょう。
床材の素材と特徴
種類 | 特徴 |
---|---|
ペーパーチップ | 吸水性良好、アレルゲン少ない、便の色がみやすいので健康チェックしやすい |
ウッドチップ | 保温性・吸湿性良好、自然な香り ※針葉樹はアレルギーが出やすいため、広葉樹がおすすめ |
コーンチップ | 安全性高い、ホコリが出にくい |
サイズ:1.2 キログラム
「柔ごこち」は、小動物のための紙よりふわふわの床材です。植物発酵由来の消臭成分と柑橘抽出液の抗菌効果が期待される成分を含んでおり、清潔な状態が持続しやすい設計です。また、アレルゲンが少ない天然広葉樹パルプ素材を採用しており、ハムスターに優しい素材です。
お掃除グッズ
効率的にケージ掃除を行うためには、適切なお掃除グッズを揃えておきましょう。
1.ケージ専用ブラシ
細かい部分の汚れを落とすには、小さめのブラシが便利です。特に給水器のパイプ内部や、ケージの隅などは、専用のブラシを使うとしっかり掃除できます。使い古した歯ブラシなどを再利用するのもおすすめです。
「水飲みボトル洗い ミニ」は、全長約18cmの小型設計で、ハムスター用のミニタイプ給水器にぴったりフィットします。柄の部分は自由に曲げられるため、カーブのある部分や奥の隅までしっかり洗浄可能です。ブラシの素材には水だけで汚れを落とせる特殊繊維を採用しており、洗剤を使わずに汚れを落とせる構造です。
細かい部分まで洗えるピンポイントブラシを使うことで、給水器を衛生的に保ちやすくなります。
2.ミニほうき・ちりとり
100円ショップなどで販売されているデスク用の小型ほうきとちりとりがあると、ケージの底に溜まった食べカスやフンを効率的に取り除くことができます。小さいサイズのもののほうが、ハムスターを驚かせずに掃除しやすいです。
「ハーモニートイレ」は、ハムスター全種に対応したクリアタイプのトイレです。ケージ内に丸洗い可能なトイレを設置することで、ケージ内を清潔に保つことができ、お掃除の手間が少なくなります。また、小さいスコップ付きなので、トイレのお手入れもラクラク。トイレ砂が入れやすい少し深めの底トレーと、ハムスターが出入りしやすい広い入り口を備えた設計です。
3.掃除用スプレー
ハムスターケージ専用の掃除スプレーを使うと、汚れを落としながら同時に消臭や除菌に配慮されたスプレーがおすすめです。使用後はしっかりと乾かし、水分が残らないようにしましょう。スプレータイプのものが手間に感じるかたには、シートタイプのものがおすすめです。
素材:水、アルカリイオン水、無機リン酸塩(キレート成分)、コメヌカ油、柿抽出物、グレープフルーツ種子抽出物 液性:弱アルカリ性
「ハーモニー お掃除スプレー」は、ハムスターケージやトイレの汚れを落とすことのできるスプレーです。ノンアルコール処方でなめても安全なので、ペットの健康を守りながら使えます。天然由来の米ヌカエキスがトイレやケージをコーティングし、尿石汚れを付きにくくするため、お掃除の手間が減少します。無香料なので、においに敏感な小動物にも優しい設計です。
サイズ:20×15×0.1cm
素材:不織布・水・BG・グリセリン・ジメチコン・クエン酸・界面活性剤・塩化ベンザルコニウム・パラベン・香料・植物性抽出物(果実由来)
「ミニマルクリーン 汚れ落としてコーティング」は、毎日のケージ掃除に使えるシートです。厚手でキメ細かいフェルト風生地が、ワイヤーやすのこの頑固な汚れもしっかり拭き取ります。毎日のケアで尿石がつきにくくなるコーティング効果も実現しています。さわやかなカモミールの香りでお掃除タイムがリラックスの時間に!
安全確保用品
ケージ全体を洗浄する際には、ハムスターを一時的に別の場所に移す必要があります。一時避難用のサークルやキャリーケースなど使って、ハムスターが逃げない様に工夫しましょう。移動先には、ハムスターが落ち着けるように古い床材やお気に入りの隠れ家を入れておくとよいでしょう。
「ジャンガリアンのプチサークル」は、ペットの遊び場となるサークルです。お掃除中にハムスターを外に出すときは、安全確保のためにこのようなサークルを使用するといいでしょう。円形や正方形はもちろん、星形や長方形、さらには2部屋・3部屋タイプまで、お部屋のレイアウトに合わせて自由自在に形を変えることができます。使わないときはコンパクトに折りたたむこともできるので、収納にも困らないところが嬉しいポイントです。
あると便利なもの
1.予備のケージパーツ
特に洗浄に時間がかかる部品は、予備を持っておくと交換がスムーズになります。特にトイレ容器や餌入れなどは複数持っておくと、一方を洗浄・乾燥させている間も清潔な状態を保つことができます。
2.乾燥用タオル
洗浄後のケージや設備をしっかり乾かすために、吸水性の高いタオルを用意しておくとよいでしょう。ハムスターは湿気を嫌うため、完全に乾いた状態にすることが重要です。
ケージを掃除する際の注意点
ハムスターのケージを掃除するうえであると便利なアイテムを紹介してきましたが、ここからはハムスターの健康と快適さを守りながら、掃除の際に注意すべきポイントを解説します。
安全な洗剤を選ぶ
ペット専用の洗剤は、ハムスターが誤って舐めても大丈夫な成分で作られています。人間用の洗剤を選ぶと刺激が強すぎるため、注意しましょう。
また、クエン酸や酢、重曹などの自然素材を使った洗浄剤も安全に使えます。例えば、水500mlに対して重曹大さじ2杯を溶かした溶液は、ケージの汚れを落とすのに効果的です。
洗剤を使用した場合は、しっかりとすすぎ、完全に乾かしてからハムスターを戻すようにしましょう。洗剤の残留物がハムスターの健康に影響を与える可能性があります。
完全乾燥を徹底する
ハムスターは湿気を嫌うため、掃除後の乾燥には特に注意が必要です。ケージや設備を洗浄した後は、タオルでしっかりと水分を拭き取り、さらに自然乾燥させてから使用しましょう。特に木製の巣箱などは乾燥に時間がかかるため、予備を用意しておくと便利です。
天気の良い日には、洗浄したケージや設備を日当たりのいいところで乾燥させましょう。ただし、プラスチック製品は長時間直射日光に当てると劣化する可能性があるので注意が必要です。
まとめ|清潔なケージでハムスターと健やかな毎日を
ハムスターのケージ掃除は、愛するペットを健康で快適に過ごさせるために欠かせない大切なお手入れです。日常的な少しの手間が、ハムスターの健康を守り、悪臭の発生も防ぎます。
ハムスターのストレスを最小限に抑えつつ、清潔な環境を提供することが、長く健康に過ごすための秘訣です。この記事で紹介した掃除のコツやおすすめ商品を参考に、ぜひあなたのハムスターにとって理想的な環境づくりを心がけてください。
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▼参考文献
PetSmilenews for 小動物.“【初心者も安心】ハムスターケージの掃除方法と適切な頻度を解説!掃除を行う時間帯は?”.https://psnews.jp/small/p/50931/(参照 2025-06-13)
KOJIMA.“ハムスターのニオイが気になる時”.https://online-store.pets-kojima.com/Page/column_2411_hamstersmell.aspx(参照 2025-06-13)
しらい動物病院.“ハムスターの飼育方法ー床材・トイレ材の選びかたー”.https://sakura-shirai-ah.com/blog/%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E9%A3%BC%E8%82%B2%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%83%BC%E5%BA%8A%E6%9D%90%E3%83%BB%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E6%9D%90%E3%81%AE%E9%81%B8%E3%81%B3%E3%81%8B/(参照 2025-06-13)
埼玉県川口市のハーブ動物病院.“ハムスターの生活環境づくりとは”.https://www.hab-ah.com/post/%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%94%9F%E6%B4%BB%E7%92%B0%E5%A2%83%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E3%81%A8%E3%81%AF(参照 2025-06-13)