「最近、愛猫がくしゃみをするようになった」
「体をしきりに掻いているけれど、もしかして花粉症?」
と心配しているかたもいるのではないでしょうか。
猫にも、花粉などの影響でくしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が現れる場合があります。ただし、似た症状は感染症やほかのアレルギーなどでもみられるため、花粉症だと自己判断せず、猫の様子を確認することが大切です。
この記事では、猫の花粉症でみられる症状をはじめ、室内に持ち込む花粉を減らす方法や被毛のケアなど、自宅でできる対策について解説します。愛猫の花粉症が気になっているかたは、ぜひ参考にしてください。
※2026年8月19日時点の情報です。
猫も花粉症になる?室内飼いでも花粉に触れる可能性がある
猫にも、花粉などの影響によってアレルギー症状が現れる場合があります。また、外へ出ない猫であっても、飼い主の衣服や換気などを通して花粉に触れる可能性があります。
まずは猫の花粉症について、症状の特徴や室内飼いでも花粉に触れる理由を確認していきましょう。
猫にも花粉によるアレルギー症状が現れる
猫にも、花粉が原因となってアレルギー症状が現れる場合があります。ただし、人間と猫では症状の現れ方が異なるため、人間の花粉症と同じように考えないことが大切です。
猫の場合は、くしゃみや鼻水のほか、皮膚や目などに症状がみられる場合があります。なお、これらの症状は花粉以外のアレルギーや感染症などでもみられるため、症状だけで花粉が原因だと判断するのは難しいでしょう。
猫の花粉症は春だけでなく秋にも注意
猫が花粉の影響を受ける時期は、原因となる植物によって異なります。春はスギやヒノキ、夏から秋にかけてはイネ科の植物やブタクサなどの花粉が飛散します。
そのため、花粉によるアレルギー症状は春だけにみられるとは限りません。特定の季節になると、くしゃみや皮膚のかゆみなどが繰り返しみられる場合は、花粉との関係も考えられます。
花粉の飛散時期は地域や天候によっても変わるため、住んでいる地域の花粉情報を確認しておくと対策のタイミングを判断しやすくなります。
室内飼いでも花粉に触れる可能性がある
完全室内飼いの猫であっても、花粉との接触を完全に避けられるわけではありません。
飼い主の衣服や髪などに付着した花粉が帰宅時に持ち込まれるほか、換気のために窓を開けた際にも室内へ入り込む可能性があります。さらに、外干しした洗濯物や布団にも花粉が付着するため、外へ出ない猫も室内で花粉に触れる場合があります。
花粉が飛散する時期は室内への持ち込みを減らし、猫が花粉に触れる機会をできるだけ抑えることが対策につながります。
猫の花粉症でみられる主な症状
猫に花粉によるアレルギー反応が起こると、くしゃみや鼻水だけでなく、目や皮膚に症状が現れる場合があります。
ただし、これらは花粉以外のアレルギーや感染症などでもみられる症状です。「花粉の時期だから」と決めつけず、普段との違いを確認しましょう。
皮膚に赤みや発疹がみられる
花粉などによるアレルギー反応に伴い、皮膚に赤みや発疹などが現れる場合があります。
被毛に覆われている部分は変化に気づきにくいため、猫が頻繁に掻いたり舐めたりしている場所は、毛をかき分けて皮膚の状態も確認してみましょう。
なお、皮膚のかゆみや赤みは、ノミやダニ、食物などが原因となって生じる場合もあります。
目をかゆがる・充血や涙がみられる
花粉によるアレルギー症状は、目に現れる場合もあります。目を気にして前足でこするほか、充血や涙などがみられる場合があります。
猫が繰り返し目をこすると、目の表面を傷つけるおそれがあるため、普段より目を気にする仕草が増えていないか、様子を見ておきましょう。
体をしきりに掻いたり舐めたりする
猫では、花粉などのアレルゲンによって皮膚にかゆみが生じる場合があります。かゆみのある場所を繰り返し掻くほか、同じ部分を何度も舐めるといった行動がみられることもあります。
掻いたり舐めたりする状態が続くと、皮膚が傷ついたり、被毛が抜けたりする場合があります。普段の毛づくろいと比べて頻度が増えていないか、特定の場所ばかり気にしていないかを確認しましょう。
くしゃみや鼻水が続く
猫も花粉などの影響によって、くしゃみや鼻水がみられる場合があります。
ただし、くしゃみや鼻水は猫ウイルス性鼻気管炎などの感染症でもみられるため、症状だけで原因を見分けるのは難しいでしょう。くしゃみの回数や鼻水の状態など、普段との違いを確認しておくことが大切です。
自宅でできる猫の花粉症対策
猫の花粉症対策では、室内に花粉を持ち込まない工夫と、室内や被毛に付着した花粉を取り除くケアを組み合わせることが大切です。
完全室内飼いでも、飼い主の衣服や換気、外干しした洗濯物などを通して花粉が入り込む可能性があるため、花粉が飛散する時期は、次のような対策を取り入れてみましょう。
| 対策 | 目的 |
|---|---|
| 帰宅時に衣服の花粉を落とす | 室内への花粉の持ち込みを減らす |
| 床や家具をこまめに掃除する | 室内に入り込んだ花粉を取り除く |
| 空気清浄機を活用する | 空気中に浮遊する花粉を取り除く |
| 洗濯物の外干しを控える | 洗濯物に付着した花粉の持ち込みを減らす |
| ブラッシングや体拭きをする | 被毛に付着した花粉を取り除く |
帰宅時は衣服についた花粉を落とす
外出時には、衣服や髪などに花粉が付着します。そのまま家の中に入ると、室内へ花粉を持ち込む原因になります。
帰宅した際は、玄関に入る前に上着などに付着した花粉を払い落としましょう。上着を猫が過ごす部屋へ持ち込まない、帰宅後に部屋着へ着替えるといった方法も、室内へ入る花粉を減らす対策になります。
床や家具をこまめに掃除する
室内に入り込んだ花粉は床や家具などにも付着するため、猫がよく過ごすスペースを中心に掃除しましょう。
床だけでなく、猫用ベッドや毛布、キャットタワーなどにも花粉が付着する可能性があります。猫用ベッドや毛布など、洗濯できるアイテムに付着した花粉も取り除きましょう。
空気清浄機を活用して空気中の花粉を減らす
空気中に浮遊する花粉への対策として、空気清浄機を活用する方法もあります。
使用する際は、花粉に対応しているフィルターを搭載しているか、部屋の広さに適した製品かを確認しましょう。また、フィルターに汚れがたまったまま使用しないよう、メーカーが指定する方法や時期に合わせて掃除・交換することも大切です。
空気清浄機だけですべての花粉を取り除けるわけではないため、掃除や花粉を持ち込まない工夫と組み合わせて使用しましょう。
花粉の飛散状況を確認して換気する
換気のために窓を開けると、外から花粉が入り込む可能性があります。花粉が飛散する時期は、飛散情報を確認しながら換気するタイミングを調整しましょう。
窓を開ける際は全開にせず、開ける幅を狭くしたうえでレースカーテンを使用すると、室内へ流入する花粉を減らせます。
花粉が多い時期は洗濯物の外干しを控える
屋外に干した洗濯物や布団には、花粉が付着する場合があります。花粉の飛散量が多い日は、洗濯物を室内に干すのも対策のひとつです。
外干しする場合は、取り込む前に衣類などに付着した花粉を落とし、室内への持ち込みを減らしましょう。
ブラッシングで被毛についた花粉を取り除く
猫の被毛に付着した花粉を取り除くには、ブラッシングを取り入れる方法があります。毛の流れに沿ってやさしくブラシを動かし、被毛の表面を整えましょう。
ただし、皮膚に赤みや発疹、掻き傷などがある場合は、ブラシが刺激になる可能性があります。皮膚に異常がみられる部分は無理にブラッシングしないようにしましょう。

濡れタオルなどで体をやさしく拭く
被毛の表面についた花粉は、濡らして固く絞ったタオルなどでやさしく拭き取る方法もあります。
強くこすらず、毛並みに沿ってやさしく拭くのがポイントです。ペット用のボディシートを使用する場合は、猫への使用が可能な製品か確認し、使用方法を守りましょう。
ブラッシングや体拭きなどを取り入れながら、猫の被毛に付着した花粉をできる範囲で取り除くことが対策につながります。
猫の花粉症対策に活用できるアイテム
室内や猫の被毛に付着する花粉を減らすには、空気清浄機やブラッシング用品、体拭きシートなどを活用する方法があります。ここでは、猫の花粉対策に使用できるアイテムを用途別に紹介します。
サイズ:22奥行き x 22幅 x 39高さ cm
Xiaomi「ペット用スマート空気清浄機」は、ペットと暮らす室内での使用を想定した空気清浄機です。360°から空気を吸い込み、空気中の花粉やホコリ、ペットのフケなどをフィルターで取り除きます。
また、ペット向けの活性炭を採用しており、被毛だけでなく、ペットのニオイ対策にも使用できます。猫が長く過ごすリビングや寝室などで、空気中に浮遊する花粉を減らしたい場合に選択肢となる製品です。
サイズ:21奥行き x 21幅 x 31高さ cm
アイリスオーヤマの「空気清浄機 IAP-A25-W」は、10畳までの部屋に対応したコンパクトな空気清浄機です。集じん脱臭フィルターを搭載し、花粉やホコリ、PM2.5などの微粒子を集じんします。
風量は弱・中・強の3段階から選べるほか、おやすみモードも搭載されているため、寝室などで使用する際にも風量を調節できます。
サイズ:17.6奥行き x 18幅 x 24.2高さ cm
GOKUMINの「NERU BREEZE」は、複数のフィルターを搭載し、空気中の花粉やPM2.5などの細かな粒子を取り除く空気清浄機です。空気の状態を検知するセンサーを搭載しており、オートモードでは検知した状態に合わせて風量を調整します。
スリープモードも備えているため、リビングだけでなく寝室などにも設置できます。猫と過ごす部屋の空気中に浮遊する花粉を減らす目的で使用できる製品です。
「FuwaReshu グルーミングスプレー」は、ブラッシング時などに使用できる犬・猫用のグルーミングスプレーです。弱酸性で、無香料・無着色・アルコール不使用の設計です。
花粉が飛散する時期は、ブラッシングと組み合わせて被毛をケアする際にも使用できます。花粉が飛散する時期の被毛ケアとして、普段のブラッシングに取り入れるのも方法のひとつです。
ペティオの「ネココ 極細整毛コーム」は、猫の細くやわらかな被毛を整えるためのコームです。細かなピンが被毛に入り込み、抜け毛やもつれを取り除く際に使用できます。
持ち手にはラバーが使用されているため、ブラッシング時に握りやすい形状です。花粉が付着した被毛を整える際は、皮膚を傷つけないよう力を入れすぎずに使用しましょう。
猫壱の「ブラシを嫌がる猫もとろける魔法のブラシ」は、猫の被毛を整えるためのブラシです。ソフトクッションタイプの毛台とピンを採用し、ブラシ中央には静電気を抑えるための除電繊維が使用されています。
ブラッシングによって抜け毛などを取り除きながら被毛を整えられます。使用時は猫の反応を確認しながら、毛の流れに沿ってやさしく動かしましょう。
ペトラボの「極潤&厚手 犬猫兼用ウェットティッシュ」は、犬と猫の体を拭くために使用できる大判タイプのウェットシートです。ノンアルコールで、CICAや茶葉エキス、ビタミンEなどの成分が配合されています。
被毛の表面を拭けるため、花粉が付着した際の体拭きにも使用できます。顔周りなどに使う場合は、パッケージに記載されている使用可能な部位や注意事項を確認しましょう。
サイズ:12枚
主な素材:精製水、エチルヘキシルグリセリン、プロパンジオール、PHMB、クロルヘキシジングルコン酸塩、塩化セチルピリジニウム
サイロフィの「ペット用ボディケア クリーンウェット手袋」は、手袋のように手にはめて使用する犬・猫兼用のウェットシートです。5本指に分かれているため、猫の体に沿って手を動かしながら被毛を拭けます。
無香料・ノンアルコールタイプで、シャンプーをしない日の体拭きにも使用できます。足周りや体側など、通常のシートでは拭きにくい部分にも使いやすい形状です。
猫に花粉症のような症状があるときは動物病院へ
家庭で花粉対策をしていても症状が続く場合や、皮膚を掻き壊している場合などは、花粉症と決めつけず動物病院で診てもらうことが大切です。
また、くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどは、感染症や花粉以外のアレルギーでもみられます。ここでは、受診を検討したい症状や動物病院で行われる検査・治療について解説します。
くしゃみや皮膚のかゆみなどが続く場合は受診する
くしゃみや鼻水が続いている、皮膚を繰り返し掻いている、脱毛や掻き傷がみられるといった場合は、動物病院の受診を検討しましょう。
猫の花粉によるアレルギー症状は、ほかのアレルギーや感染症などと似ているため、飼い主が症状だけで原因を判断するのは困難です。
受診する際は、いつから症状が始まったのか、どのような症状がみられるのかなどを獣医師へ伝えられるようにしておくとよいでしょう。
呼吸が苦しそうな場合は早めに受診する
猫に呼吸の異常がみられる場合は、花粉症かどうかを家庭で判断しないことが重要です。
口を開けて呼吸している、呼吸が速い、苦しそうにしているといった様子がみられる場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
咳や呼吸の異常にはさまざまな原因が考えられるため、「花粉の時期だからアレルギーだろう」と判断して様子を見続けないことが大切です。
猫の花粉症対策で気をつけたいポイント
くしゃみや皮膚のかゆみなどがみられても、必ずしも花粉が原因とは限りません。また、ブラッシングなどのケアによって、症状が出ている皮膚を刺激してしまう場合があります。
猫の様子を確認しながら花粉対策を行うために、次の点に気をつけましょう。
くしゃみやかゆみだけで花粉症と判断しない
猫のくしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどは、花粉以外の原因でもみられます。
たとえば、くしゃみや鼻水は感染症、皮膚のかゆみはノミやダニ、食物などが関係している場合があります。そのため、花粉が飛散する時期に症状が現れたとしても、花粉症だと決めつけないことが大切です。
症状がいつから始まったのか、どの部分を気にしているのかなど、普段との違いを確認しておきましょう。
皮膚に異常があるときは無理にブラッシングしない
被毛に付着した花粉を取り除く方法としてブラッシングがありますが、皮膚の状態を確認してから行いましょう。
赤みや発疹、掻き傷などがある部分にブラシが当たると、皮膚への刺激になる場合があります。皮膚に異常がみられるときは無理にブラッシングせず、患部を掻いたり舐めたりしていないかも確認してください。
人間用の薬を自己判断で使用しない
猫にくしゃみやかゆみがあるからといって、人間用の花粉症薬を飼い主の判断で与えてはいけません。
人間と猫では使用できる薬や投与量が異なります。人間用の薬には、猫には適さない成分や投与量のものがあります。
猫に薬が必要かどうかは、獣医師が症状や健康状態などを確認して判断します。家庭にある薬を自己判断で使用しないようにしましょう。
まとめ|猫の花粉症対策を取り入れながら様子を確認しよう
猫にも、花粉などの影響によって、くしゃみや鼻水、目の充血、皮膚のかゆみなどの症状が現れる場合があります。完全室内飼いでも、飼い主の衣服や換気、外干しした洗濯物などを通して花粉に触れる可能性があります。
猫の花粉症対策では、室内へ持ち込む花粉を減らすほか、床や家具の掃除、空気清浄機の活用、ブラッシングや体拭きなどを取り入れる方法があります。
ただし、くしゃみや皮膚のかゆみは、感染症やノミ、ダニ、食物などが関係している場合もあります。症状が続く場合や呼吸が苦しそうな様子がみられる場合は、花粉症と決めつけず動物病院を受診しましょう。
愛猫の様子を確認しながら、室内や被毛に付着する花粉を減らす対策を続けることが大切です。
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▼参考文献
ミネルバ動物病院.“猫も花粉症になる?症状や治療法、対策について紹介”.https://minerva-ah.com/column/sick/cat-kahunshou/(参照 2026-08-19)
室見動物病院.“わんちゃん、ねこちゃんの花粉症対策!簡単にできるケアと予防法”.https://muromiah.org/blog/%E3%82%8F%E3%82%93%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%80%81%E3%81%AD%E3%81%93%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AE%E8%8A%B1%E7%B2%89%E7%97%87%E5%AF%BE%E7%AD%96%EF%BC%81%E7%B0%A1%E5%8D%98%E3%81%AB%E3%81%A7/(参照 2026-08-19)
栃木県動物愛護指導センター.“犬・猫も花粉症になるの?”.https://www.douai.pref.tochigi.lg.jp/column-20240301_1/(参照 2026-08-19)




