猫がクリスマスツリーの葉や枝をかじったり、食べたりしている姿を見て、体への影響や対処法が気になる飼い主さんもいるでしょう。
クリスマスツリーの葉や飾りを飲み込むと、素材や形状によっては胃や腸に詰まったり、体調不良を引き起こしたりする危険性があります。誤食した場合は適切に対処し、普段から猫がツリーを口にしないよう対策することが大切です。
この記事では、猫がクリスマスツリーを食べる危険性や誤食したときの対処法、かじる理由、誤食を防ぐ方法について解説します。猫がいる家庭でクリスマスツリーを飾る際に、ぜひ参考にしてください。
※2026年11月6日時点の情報です。
猫がクリスマスツリーを食べるとどうなる?
猫がクリスマスツリーの葉や枝、飾りを食べると、飲み込んだ素材や大きさによっては、胃や腸に詰まったり、消化管を傷つけたりする危険性があります。
人工ツリーと本物のもみの木では注意点が異なり、オーナメントやモールなどの装飾品にも気をつける必要があります。それぞれの危険性について、詳しく見ていきましょう。
人工のクリスマスツリーも油断禁物!葉や枝の誤食に注意
人工のクリスマスツリーには、プラスチックなどの素材が使われています。猫が葉や枝をかじって飲み込むと、体内で消化されず、胃や腸に残ってしまう可能性があります。
特に、大きなプラスチックの破片を飲み込んだ場合は、消化管に詰まる危険性があるため注意が必要です。また、硬い部分や尖った破片によって、口の中や消化管を傷つけるおそれもあります。
人工ツリーは本物の植物ではありませんが、猫が食べても安全というわけではありません。 葉や枝が欠けている場合や、猫が飲み込む姿を目撃した場合は、動物病院に相談しましょう。
本物のもみの木は大丈夫?葉や樹液による影響
本物のもみの木を使用したクリスマスツリーも、猫が葉や枝を食べないように注意する必要があります。
もみの木の葉は針のように細長く、先端が尖っています。猫がかじった際に口の中を傷つけたり、飲み込んだ葉が消化管に負担をかけたりするおそれがあります。
また、もみの木の樹液についても、猫がなめたり口に入れたりしないよう注意しましょう。樹液による具体的な健康への影響は、樹種や摂取状況によって異なるため、一概には判断できません。
本物のもみの木であっても、猫が食べてよいわけではありません。 落ちた葉はこまめに掃除し、猫が葉や樹液を口にしない環境を整えることが大切です。
キラキラした飾りにも危険が!モールやオーナメントの誤食
クリスマスツリーを彩るモールやオーナメントも、猫が誤食する危険性があります。
特に注意したいのが、細長いモールやリボンです。飲み込んだひも状の飾りが腸に引っかかると、腸が引き寄せられて傷つき、手術が必要になる場合もあります。
また、小さなオーナメントや飾りの部品は、飲み込むと胃や腸に詰まる可能性があります。ガラス製の飾りが割れた場合は、破片で口の中を傷つける危険性もあるため注意が必要です。
猫が口に入れやすい小さな飾りや、ひも状の装飾品は使用を避けましょう。 すでに飲み込んだ可能性がある場合は、症状が出るのを待たずに動物病院へ相談してください。
猫がクリスマスツリーを食べたときの対処法
猫がクリスマスツリーの葉や枝、飾りを食べてしまった場合は、飲み込んだ物の種類や量を確認し、速やかに動物病院へ相談することが大切です。
誤食した直後は元気に見えても、時間が経ってから嘔吐や食欲不振などの症状が現れる場合があります。自己判断で様子を見たり、無理に吐かせたりせず、適切に対応しましょう。
食べた物や量、時間を確認する
猫がクリスマスツリーを食べた可能性がある場合は、何をどのくらい飲み込んだのか、いつ食べたのかを確認しましょう。
人工ツリーの葉や枝、もみの木の葉、モール、リボンなど、誤食した物によって注意点が異なります。また、飾りの一部がなくなっている場合は、残っている部品と比較すると、飲み込んだ量を把握する手がかりになります。
食べた物と同じ製品や破片が残っていれば、動物病院を受診する際に持参しましょう。 写真を撮っておく方法もあります。ただし、確認に時間をかけすぎず、飲み込んだ可能性がある場合は早めに動物病院へ連絡してください。
症状がなくても動物病院に相談する
猫がクリスマスツリーの葉や飾りを飲み込んだ場合、すぐに症状が現れるとは限りません。
異物が胃や腸に詰まると、嘔吐や食欲不振、元気がなくなるなどの症状が現れる場合があります。特に、繰り返し吐く、お腹を痛がる、ぐったりしているといった様子が見られる場合は、速やかな診察が必要です。
症状が出ていなくても、誤食した可能性がある場合は動物病院へ相談しましょう。 食べた物や量、猫の様子を伝え、獣医師の指示に従ってください。
無理に吐かせたり、ひもを引っ張ったりしない
猫が異物を飲み込んだ場合、飼い主が無理に吐かせようとするのは危険です。
自己判断で吐かせると、異物が食道を傷つけたり、吐いた物が気管に入ったりするおそれがあります。塩水やオキシドールなどを使って吐かせる行為も避けてください。
また、口リボンやモールなどのひも状の物が出ていても、引っ張ってはいけません。消化管の内部に引っかかっている場合、無理に引き抜くと腸を傷つける危険性があります。そのまま引っ張らず、速やかに動物病院を受診しましょう。
猫がクリスマスツリーを食べる・かじる理由
猫がクリスマスツリーをかじるのは、葉や枝の動きに興味を持ったり、遊んでいる途中で口に入れたりするためです。また、食べ物ではない物を繰り返し食べようとする場合は、普段の行動にも注意が必要です。
猫がツリーをかじる主な理由について、詳しく解説します。
揺れる葉や枝に興味を示すため
猫は動く物を追いかけたり、前足で触れたりする習性があります。そのため、クリスマスツリーの葉や枝が揺れると、興味を示して近づく場合があります。
特に、細い枝や葉は猫が前足で触れやすく、遊んでいるうちに口でくわえたり、かじったりする可能性もあるでしょう。
葉や枝をかじる行動が見られたら、誤って飲み込む前にツリーから離すことが大切です。 猫が繰り返し近づく場合は、設置場所を見直しましょう。
飾りをおもちゃのように扱うため
クリスマスツリーには、リボンやモール、揺れるオーナメントなど、猫が興味を示しやすい飾りが使われています。
猫が前足で飾りを動かしたり、口にくわえたりするのは、遊びの一環である場合があります。しかし、じゃれている途中に飾りが外れると、誤って飲み込んでしまう危険性もあります。
特に、細長いリボンやモールは誤食すると腸を傷つけるおそれがあるため、使用を避けましょう。 猫が遊びたがる場合は、専用のおもちゃを用意する方法もあります。
食べ物以外を口にする習慣があるため
猫の中には、布やビニール、ひもなど、食べ物ではない物を繰り返し口にしたり、飲み込んだりする場合があります。
このような行動は「異食症」と呼ばれ、ストレスや生活環境、体調などが関係する場合もあります。ただし、クリスマスツリーを一度かじっただけで、異食症と判断することはできません。
ツリー以外の物も繰り返し食べようとする場合は、動物病院で相談しましょう。 誤食を防ぐためにも、普段から猫の行動を観察することが大切です。
猫がクリスマスツリーを食べないようにするには?
猫がクリスマスツリーを食べないようにするには、ツリーに近づけない環境を整え、誤食しやすい飾りを取り外すことが大切です。
また、猫用のおもちゃで遊ぶ時間を設けるなど、ツリー以外に興味を向けられる環境づくりも取り入れましょう。ここでは、家庭でできる誤食対策を紹介します。
猫がツリーに触れられない場所に飾る
クリスマスツリーの誤食を防ぐには、猫が近づけない場所に設置する方法が基本です。猫が入らない部屋に飾れば、飼い主が目を離している間に葉や枝をかじったり、飾りを飲み込んだりする危険性を減らせます。
棚の上に置く場合も、猫が家具を伝って登れる可能性があるため、設置場所には注意が必要です。
猫が繰り返しツリーをかじる場合は、置き場所を変えるなど、物理的に触れられない環境を整えましょう。
リボンやモールなどの飾りを取り外す
クリスマスツリーの装飾には、猫が口に入れやすい小さなオーナメントや、細長いリボン、モールなどを使用しないようにしましょう。
特に、ひも状の飾りは飲み込むと腸に引っかかる危険性があるため、注意が必要です。また、飾りの留め具や外れやすい部品も、誤食につながる可能性があります。
猫が触れる可能性のある場所には、飲み込みやすい飾りを付けないことが大切です。
猫用おもちゃで遊ぶ時間をつくる
クリスマスツリーの葉や飾りにじゃれる猫には、専用のおもちゃを用意して遊ぶ時間をつくる方法もあります。
例えば、けりぐるみやボール型のおもちゃなどを使えば、ツリー以外で遊ぶ機会を設けられます。
猫用けりぐるみ
前足で抱えたり、後ろ足で蹴ったりして遊べるおもちゃです。猫の体格に合った大きさで、部品が外れにくい製品を選びましょう。
猫用ボール
転がる動きを追いかけて遊べるおもちゃです。誤飲しない大きさを選び、破損がないか定期的に確認しましょう。
ただし、おもちゃを用意するだけでツリーの誤食を防げるわけではありません。 猫がツリーに触れられない環境づくりと組み合わせて対策しましょう。
葉をかじりたがる猫には猫草を検討する
植物の葉をかじる猫には、猫用に販売されている猫草を用意する方法もあります。
猫草は、一般的にエン麦などの若葉を育てたもので、葉をかじる行動を好む猫に与えられます。自宅で育てられる栽培キットも販売されています。
猫草
「猫草栽培キット にゃんベジ」は、猫が草を引っ張ってもレフィルが抜けにくい構造を採用した猫草栽培キットです。猫が草を食べる際に容器からレフィルが浮き上がりにくく、周囲に散らばるのを抑えられます。
サイズ:158X92X84mm
ただし、猫草を与えればクリスマスツリーを食べなくなるわけではありません。また、食べた後に吐く猫もいるため、体調を見ながら与える必要があります。
猫草はツリーの誤食を防ぐための確実な方法ではなく、あくまで猫が口にできる植物の選択肢として取り入れましょう。

猫がクリスマスツリーを食べることに関するよくある質問
猫がクリスマスツリーを食べてしまった場合、もみの木の安全性や、少量の誤食でも動物病院を受診すべきかなど、気になる点もあるでしょう。
ここでは、猫がツリーの葉や飾りを口にした際によくある疑問について解説します。
猫がクリスマスツリーを食べないように誤食対策を徹底しよう
猫がクリスマスツリーの葉や枝、飾りを食べると、胃や腸に詰まったり、消化管を傷つけたりする危険性があります。特に、リボンやモールなどのひも状の飾りは、誤飲によって腸を傷つけるおそれがあるため注意が必要です。
万が一、猫がツリーの一部を食べてしまった場合は、症状がなくても自己判断せず、速やかに動物病院へ相談しましょう。
また、誤食を防ぐには、猫がツリーに触れられない場所に設置したり、飲み込みやすい飾りを取り外したりする対策が大切です。猫用のおもちゃなども活用しながら、猫がクリスマスツリーを口にしない環境を整えましょう。
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参考文献
公益社団法人 埼玉県獣医師会.家の中にひそむ危険から猫を守ろう”.https://www.saitama-vma.org/topics/%E5%AE%B6%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AB%E3%81%B2%E3%81%9D%E3%82%80%E5%8D%B1%E9%99%BA%E3%81%8B%E3%82%89%E7%8C%AB%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8D%E3%81%86/(参照 2026-11-06)
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日本動物医療センターグループ本院.“夜間・救急外来Q&A”.https://jamc.co.jp/yakanshinryo/faq/(参照 2026-11-06)
ねこのきもちWEB MAGAZINE.“ストレスや病気が原因のことも…猫の「異食症」の症状を獣医師が解説”.https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=99038(参照 2026-11-06)


