ウサギがトイレをかじる理由とは？やめさせるための対策とグッズを解説

「うちのうさぎ、どうして毎日トイレをガリガリかじるの？」
「うさぎがケージをかじったら無視したほうがいいですか？」

そんな悩みを抱えている飼い主のかたもいますよね。ウサギはとても繊細な動物で、行動には必ず理由があります。とくにトイレをかじる行動は、ストレスのサインだったり、日常環境に原因がある場合もあるため、見過ごすべきではありません。

この記事では、ウサギがトイレをかじる理由をはじめ、健康面でのリスク、やめさせる方法、そしておすすめグッズまでわかりやすく解説します。ウサギの行動に悩んでいるかたは、ぜひ参考にしてください。

※2025年7月16日時点の情報です。

ウサギがトイレをかじる主な理由とは

ウサギがトイレをかじるのは、単なる癖ではなく、生活環境や身体の状態と関係していることがあります。まずは行動の背景にある原因を知ることが、適切な対策につながります。ここでは、よく見られる3つの理由について詳しく解説します。

ストレスや退屈のサイン

ウサギは繊細な性格で、環境の変化や構ってもらえない時間が続くと強いストレスを感じやすい動物です。ケージの中が単調だったり、遊び道具がない状態が続いたりすると、退屈を紛らわすためにトイレをかじるようになります。これは「何かをかじる」という本能的な行動が、不満のはけ口になっているケースです。

歯の違和感や伸びすぎ

ウサギの歯は一生伸び続けるため、自然に削れない環境では違和感を覚えるようになります。その結果、硬い素材のトイレをかじって歯を調整しようとすることがあります。こうした行動を放置すると、歯並びが乱れる「不正咬合」につながり、食事が取りづらくなるおそれもあります。

過去の経験や習慣によるもの

過去にかじることで飼い主が反応してくれた、あるいはストレスから解放されたなどの経験があると、トイレをかじる行動が習慣化することもあります。一度身についた癖は無意識のうちに繰り返されやすく、放っておくと行動が定着してしまうため、早めに対処することが大切です。

かじることで起きるトラブルと健康リスク

ウサギがトイレをかじる行動は、一見すると無害に思えるかもしれません。しかし、放置してしまうと健康面に悪影響を及ぼすケースもあります。ここでは、具体的に起こりやすい3つのリスクを解説します。

トイレの破損と誤飲のリスク

プラスチック製トイレをかじり続けると、欠けた破片を飲み込んでしまう可能性があります。ウサギは吐き出すことができない動物のため、異物が体内に入ると腸閉塞を起こす危険があります。小型のウサギほど深刻化しやすく、注意が必要です。

歯の欠けや口内トラブル

硬い素材を繰り返し噛むことで、前歯が欠けたり、歯茎を傷つけたりすることがあります。歯の違和感を訴えることができないウサギは、知らないうちに食欲が落ち、体重減少に至ることもあります。歯の健康管理は、ウサギの長生きに欠かせません。

慢性的なストレスによる不調

トイレをかじる背景にストレスがある場合、それが慢性化すると行動異常や免疫力の低下につながることもあります。ケージ内を落ち着きなく動き回ったり、毛づくろいが過剰になるといった兆候が見られる場合は、環境や生活リズムを見直す必要があります。

ウサギのトイレかじりをやめさせるには？効果的な対策方法

ウサギのトイレかじりをやめさせるためには、叱るのではなく、環境や習慣を見直すことが基本です。かじる行動の背景を理解し、根本的な原因にアプローチすることで、行動の改善が期待できます。以下に、主な3つの対策を紹介します。

ケージ内の環境を見直す

ウサギが退屈やストレスからトイレをかじっている場合は、まず生活環境の刺激不足を改善することが重要です。ケージ内にロフトやトンネル、隠れ家を設けることで、空間に変化が生まれ、探索意欲が満たされやすくなります。また、毎日数十分でも運動やふれあいの時間を確保することで、気分転換になり、かじり行動の軽減につながります。

かじれない素材のトイレに交換する

プラスチック製のトイレは手ごろですが、かじられやすいデメリットもあります。陶器製やステンレス製のトイレであれば、硬くてかじれず、破損や誤飲のリスクも軽減できます。さらに、縁が太くなっていたり、かじりやすい構造になっていないデザインを選ぶことで、行動を予防しやすくなります。

かじる代替アイテムを与える

かじりたいという欲求をゼロにするのではなく、「かじってよいもの」を与えることが現実的な対策です。天然木のかじり木やウサギ用の木製おもちゃなどを常備することで、ストレス発散や歯の健康維持に役立ちます。トイレ以外に集中できる対象ができることで、かじる行動の分散が図れます。

トイレかじり防止におすすめのウサギ用グッズ7選

トイレかじりの対策には、素材や構造に配慮されたトイレ本体に加え、ウサギの「かじりたい欲求」を満たす代替グッズの導入も効果的です。ここでは、かじり防止に役立つ具体的なグッズを紹介します。飼育環境やウサギの性格に合わせて選んでみてください。

陶器製のかじりにくいトイレ

「アドメイト ラパン」は、陶器製で重量があるためウサギが簡単に動かしたり、かじったりすることができません。縁や角もなめらかで歯を立てにくい構造のため、トイレかじり対策として非常に効果的です。三角形の省スペース設計で、狭いケージにもフィットし、底面はつるんとした質感で掃除もしやすいのが特長です。シンプルなデザインで、インテリアにこだわりたいかたにもおすすめです。

かじり木・ウサギ用おもちゃ

「ガリガリキャロット S」は、ウサギが安心してかじれる天然木製のおもちゃです。にんじん型のデザインは、ケージのアクセントとしても使えます。噛みごたえのある素材で作られているため、歯の伸びすぎを抑えつつ、トイレへの興味をそらすことができます。1袋に2本入っており、消耗品としても継続して使いやすい点が魅力です。かじることが習慣化しているウサギには、はじめに導入しやすいグッズといえるでしょう。

「果実って小枝」は、国産のりんごの木を使用したナチュラルなかじり木セットです。60本入りと大容量で、使い捨てやすく衛生的。香ばしい香りがウサギの興味を引き、自然と口に運んでくれるため、トイレかじりの代替として活躍します。細くて軽いため、かじる力が弱い子ウサギやシニアウサギにも扱いやすい設計です。日常的にかじる習慣をサポートしてくれます。

「バラエティボール」は、ラタン・コーンリーフなどの素材を使用した3種のボールがセットになっており、ウサギの興味を引きやすい遊び道具です。転がしたり、かじったり、ほぐしたりと、ひとつのアイテムで複数の遊び方ができるため、退屈しがちな室内飼育に変化をもたらします。素材の風合いが異なるため飽きにくく、トイレへの執着を減らす行動転換アイテムとしてもおすすめです。

ストレス軽減に役立つ飼育用品

わらっこ倶楽部「うさぎボール」は、天然素材「アジアンビタチモシー」を編み込んだボール型のかじりおもちゃです。かじるだけでなく、中に牧草やおやつを入れて知育トイのように使うこともでき、ウサギの集中力や好奇心を引き出します。適度な硬さがありながら、口当たりがやさしく、繰り返し使用しても歯や口に負担をかけにくいのが特徴です。

「かじるおもちゃ カジリカY」は、シンプルで扱いやすい、ウサギなどのげっ歯類向けかじり用おもちゃです。植物性シリカを含む「プレミアムウィートヘイ」を使用し、ケージの床や遊び場におもちゃとして置いて使用できます。かじることで歯の伸びすぎを防ぎ、ウサギの自然な欲求を満たしてくれます。防腐剤などの薬剤は使用されておらず、安全な素材で作られています。1日1つを目安に使用しましょう。

「ペット遊宅うさぎのつなぎぴょんネル」は、トイレかじりの大きな原因となる「退屈」を解消するアイテムです。長さ調節ができるトンネル状のおもちゃで、狭い場所が好きなウサギにとって絶好の遊び場になります。潜ったり走り抜けたりできる構造は、運動不足の解消にも効果的で、日常の刺激不足を和らげてくれます。やわらかい素材で安全性が高く、折りたたんで収納することも可能です。

トイレかじりを続ける場合の対応と注意点

対策をしてもウサギがトイレをかじり続ける場合は、単なる癖や遊びではなく、別の原因が潜んでいることもあります。放置せずに早めの見直しや対応が必要です。ここでは、かじり行動が継続する場合の対処法と注意すべきポイントを紹介します

異常行動の兆候を見逃さない

かじる頻度が極端に多かったり、特定の場所を執拗にかじるような場合は、常同行動の可能性も考えられます。これは強いストレスが続くと現れる行動のひとつで、活動量の減少や食欲不振につながることがあります。普段よりも動きが少ない、毛づくろいが過剰になる、食べる量が減ってきたなどの変化が見られるときは、早めに動物病院での相談が推奨されます。

かじる対象が適切かを再確認する

すでにかじり木やおもちゃを与えていても、素材や形状が好みに合っていないと、トイレへの執着が続くことがあります。ウサギにも個体差があるため、複数のアイテムを試してみることが効果的です。また、古くなったかじり木は香りや噛み心地が劣化して興味を失うため、定期的な交換も大切です。

ケージ環境や習慣の見直しも重要

日常的に自由に動き回れる時間が少なかったり、ケージが狭すぎたりすると、ウサギはストレスをため込みやすくなります。定期的な部屋んぽ（部屋での運動時間）を取り入れたり、レイアウトに変化を加えて刺激のある空間を作ることで、トイレかじりの頻度が下がるケースもあります。トイレ本体の配置を変えることが行動のリセットにつながる場合もあります。

まとめ｜ウサギのトイレかじりは原因を知って正しく対策を

ウサギがトイレをかじる行動は、退屈やストレス、歯の伸びすぎといった日常の小さな要因が積み重なって現れるものです。軽く考えず、行動の背景にある原因をしっかりと見極めることが大切です。

対策としては、かじりにくい陶器製トイレへの変更や、ウサギが安全にかじれるおもちゃの導入、ケージ内の環境改善など、複数の方向からのアプローチが効果的です。また、異常行動が見られる場合は動物病院への相談も検討しましょう。

紹介したグッズや方法を参考にしながら、ウサギが落ち着いて過ごせる環境づくりを少しずつ整えていくことが大切です。無理のない範囲から、できることから始めてみてください。

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▼参考文献
～うさぎのいる暮らしを作る店～ うさぎのしっぽ.“トイレを齧るようになった”.https://www.rabbittail.com/qa/detail/28296/L3FhL2NhdGVnb3J5LzE0LzE4Lw（参照 2025-07-16）
～うさぎのいる暮らしを作る店～ うさぎのしっぽ.“トイレを齧って食べている”.https://www.rabbittail.com/s/qa/detail/27260/L3MvcWEvY2F0ZWdvcnkvMTQvMjkv（参照 2025-07-16）